夕方6時、プラハの空に響く『Don’t Look Back in Anger』

イギリス、ポルトガル、スペイン、そしてチェコ。気づけばもう4ヶ国目。いまは“百塔の街”ことプラハに滞在している。

それにしてもこの街、本当に塔が多い。塔の有り難みが薄れるほどに多い。少し歩けば塔がある。セブンイレブンかな?

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夢の中のような街、プラハ。

……………

今回の約2ヶ月間のヨーロッパ周遊は、『旅行』というより『旅』と一文字で言ったほうが何故だかしっくりくる。

広辞苑によると、

旅行:「徒歩または交通機関によって、おもに観光・慰安などの目的で、他の地方に行くこと。たびをすること。たび。」

旅:「住む土地を離れて、一時他の土地に行くこと。旅行。古くは必ずしも遠い土地に行くことに限らず、住居を離れることをすべて「たび」と言った。」

なるほど、なんとなく思ってた通りのニュアンス。

そう、旅、ジャーニーがしたいんです、ぼくは。

で、その、旅をしているとその場の出来事・景色・空間すべてがピタリと噛み合う瞬間がある。

今この瞬間を僕に見せるために、この人たちは今日まで生きてきたのではないか、なんてとても失礼なことを異国の人々に思ってしまう。
でも、そう思ってしまうほどに素晴らしい瞬間ってやつは訪れる。
そしてそのとき、遠い異国の住人とぼくの人生はたしかに交わる。

・異国の路上アーティストが好きな曲をカバーしていた(そのカバーがまたとてもいいんですよね)

・曲に合わせて手を取り合い踊り出す陽気な外国人カップル

・ぼんやりと赤く染まりはじめる夕方6時の空。そしてそこにはどこまでも伸びる飛行機雲

・夕焼けに照らされる異国の街並み(息を呑むほど美しい)

・今朝食べて美味しかったホットドッグをもう一度頬張る(朝のことを覚えていてくれたブールス・ウィリス似のイカツイ店主がとびきりの笑顔でおまけしてくれた)

・ホットドッグによく合う美味しいビール

もうこれ以上何もいらない。これ以上なにかを欲しがったらばちがあたる。

小さな幸せや素敵な出来事、そのひとつひとつが綺麗に重なり合う瞬間、それはどんなドラマよりもドラマチックで、どんな映画よりも劇的で、作り物の世界のように素晴らしくて、でもたしかにそれは現実で…

「あぁ旅しててよかった」

と、夕焼け空を見ながらポツリ言ってしまう自分はこの瞬間に酔っているのか、それとも酒に酔っているのか、

でも心からそう思う。なんだか涙が出そうにもなる。

あ、そうか、こんな瞬間を求める行為、それこそが旅なのかもしれない、と思ったりした。

そんなプラハの1日目。

この街、好きだ。