『ナイト・オン・ザ・プラネット』あらすじ・感想【ジム・ジャームッシュが描く5つの小さな夜】 | The Bird's Nest Hair  
【2020/03/04】New Article Update!

『ナイト・オン・ザ・プラネット』あらすじ・感想【ジム・ジャームッシュが描く5つの小さな夜】

海外に行ったときには必ず一度は、その国のタクシーに乗ることにしています。

タクシーに乗ると、その国のこと、その国の人のことが(なんとなく)わかったような気になれます。

言うなれば、タクシーは小さな国であり小さな世界。

『ナイト・オン・ザ・プラネット』は、そんな小さな世界の、小さな小さなお話です。

本記事では、ジム・ジャームッシュ監督・脚本・製作による1991年公開の名作『ナイト・オン・ザ・プラネット』のあらすじ・感想を紹介しています。

『ナイト・オン・ザ・プラネット』の評価

『ナイト・オン・ザ・プラネット』のレビュー
演出
(4.0)
音楽
(5.0)
ストーリー
(5.0)
キャスト
(5.0)
リピート
(5.0)
総合評価
(4.5)

ジム・ジャームッシュ作品の中でも、『パターソン』『コーヒー&シガレッツ』に並んで大好きな作品です。

どこまでも続く5つの夜の物語とトム・ウェイツの哀愁漂う音楽が混じり合った、なんともいえない心地よさ。

傑作です。

『ナイト・オン・ザ・プラネット』スタッフ&キャスト

スタッフ

『ナイト・オン・ザ・プラネット』スタッフ
監督ジム・ジャームッシュ
脚本ジム・ジャームッシュ
製作ジム・ジャームッシュ
撮影フレデリック・エルムス
音楽トム・ウェイツ

『ナイト・オン・ザ・プラネット』キャスト

『ナイト・オン・ザ・プラネット』キャスト
コーキーウィノナ・ライダー
ヴィクトリア・スネリングジーナ・ローランズ
ジーノロベルト・ベニーニ
パオロ・ボナチェリ名もなき神父

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『ナイト・オン・ザ・プラネット』の5つの物語

ロサンゼルス

若い女性タクシー運転手コーキーは、空港で一人の中年女性を乗せる。

行先は、ビバリーヒルズ。

乗客女性の名前は、ヴィクトリア・スネリング。

後部座席から聞こえてくる電話の内容からして、彼女は、若い女優を売り出すキャスティング・エージェントのような仕事をしているらしい。

しかし、今回売り出した女優はすべて“不発”に終わってしまったようだ。

タクシーは、目的地のビバリーヒルズに着く。

ヴィクトリアは、コーキーのある提案をする。

「映画に出てみない?大作映画の期待の新人枠、あなたは一躍スターよ」

夢のようなシンデレラストーリーだ。

しかし、コーキーはその申し出を断る。

「私の生きる道じゃないわ。私の夢は整備士になること。ユーノウ?」

タクシーは、夜のロサンゼルスに向けて走り去っていった。

ニューヨーク

大都会、ニューヨーク。

星の数ほどのタクシーが走る街、ニューヨーク。

しかし、黒人男性のヨーヨーは、もう小一時間もタクシーを捕まえられないでいる。

寒空の下、歩いてブルックリンには帰れない。

そんな彼の前に、一台のオンボロタクシーがぎこちなく停車する。

タクシー運転手の名前は、ヘルムート。東ドイツからやってきたばかりだという。

英語もろくに話せず、おまけに車の運転もろくにできないヘルムートの本業は、サーカス団のピエロ。

ヨーヨーは仕方なく、タクシーに乗り込み、そして、彼に代わって運転をはじめる。

客が運転席で、運転手は助手席。

客がハンドルを握り、運転手は、助手席から夜のニューヨークを眺める。

奇妙な二人を乗せて、タクシーはニューヨークの夜をすすむ。

ヨーヨーとヘルムート、二人はよく似た帽子をかぶっていた。

パリ

夜明け前のフランス パリ。

この街の街灯は柔らかいオレンジ色だ。

コートジボワールから移民してきた黒人青年のタクシー運転手は、一人の盲目の女性を乗せる。

盲目の乗客を乗せることは、タクシー運転手人生の中でも、そう多い出来事ではない。

青年は興味本位で女性に質問をする。

「目が見えないってのは、不便だよな?」

女性は答える。

「あなたの間抜けた顔を見ずに済むから、快適よ」

目が見えない彼女は、しかし、物事の本質が“見ている”。

イントネーションだけで青年の出身地を言い当てる女性。

「私にとってあなたの肌の色なんかどうでもいい。何色でもいい。どうせ見えないんだから」

ローマ

世界屈指の観光都市ローマといえど、午前4時では人っ子一人いやしない。

まるで口から生まれきたかのように良く喋る男ジーノは、かれこれ10年以上、ローマでタクシー運転手をやっている。

ジーノは一人の神父を乗せる。

せっかく神父様を乗せたのだからと、ジーノは、過去の自分の過ちを懺悔し始める。

しかし、神父は、彼の過去の過ちどころではなかった。

神父は心臓を患っていた。

常備薬を飲もうとするが、ジーノの荒っぽい運転のせいで薬を全て座席の下に落としてしまう。

そうとは気づかず、懺悔を続けるジーノ。

しかし、神父には聞こえていなかった。

ヘルシンキ

ヘルシンキの夜は寒い。

タクシー運転手のミカは、3人の酔っ払い男たちを乗せる。

聞けば、3人の中のアキという男が今日、会社をクビになったそうだ。

その後も、アキに降りかかった不幸を熱心に話して聞かせる男たち。

しかし、ミカは動じない。

ミカには、聞くも涙語るも涙の悲しい過去があった。

『ナイト・オン・ザ・プラネット』感想

ジム・ジャームッシュ監督は、一貫して「何者でもない」人たちを主役に作品を作ってきた人物です。

所謂ハリウッド大作に出てくるスーパーヒーローではなくて、どこにでもいる、普通の人たち。あなたの隣にいる(もしくはあなた自身の)の何気ない日常。

本作は、5つの短編が連なったオムニバス作品です。

ロサンゼルス・ニューヨーク・パリ・ローマ・ヘルシンキ…

5つの都市で「同時刻」に起こっている5つの小さな物語を描いた作品です。

ロサンゼルスで少女が映画スターにならないかと口説かれているとき、大陸の反対側では、ブルックリン育ちの黒人の青年とドイツからやってきた初老の道化師の奇妙なドライブがはじまり、パリでは、黒人の青年が盲目の女性から逞しさと強さ、そして人生において大切なことを教わる…

何でもない日常、何でもない夜、そこに生きている人たち、そこにある小さなドラマ…

“取るに足りない”小さな物語を作品に落とし込んで、“ちゃんと”面白くする。

それって本来、とんでもなく難しいことだと思います。だって、たいして面白くもない他人の人生を、映画として、娯楽として成立させなくてはいけないのだから。

『ナイト・オン・ザ・プラネット』は、そんなウルトラCをさらりとやってのけてしまう、ジム・ジャームッシュの才能炸裂、彼の真骨頂ともよべる一本です。


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