フランス版『最強のふたり』の感想・見どころ・問題提起を解説【ハリウッド版も公開】 | The Bird's Nest Hair  

フランス版『最強のふたり』の感想・見どころ・問題提起を解説【ハリウッド版も公開】

『最強のふたり』は、2011年にフランスで公開されたフランスを代表する名作です。

フランス国内のあまりの反響の大きさに、ここ日本でも翌年2012年に急きょ公開され、日本国内のおけるフランス映画歴代一位の興行収入を記録を打ち立て、東京国際映画祭でも最優秀賞を受賞

FT

社会現象を巻き起こした『最強のふたり』旋風は、記憶に新しいですね。

そんな正真正銘の名作が、2019年にハリウッドでリメイクされ新しく生まれ変わりました。

『最強のふたり UPSIDE』(ハリウッド版『最強のふたり』)が、ついに2019年12月20日から全国で公開されます。

リメイク版と聞くとなんとなく心がモヤモヤして心配になりますが、すでに公開されているアメリカでは異例の大ヒット&高評価だそうで、どうやらいらぬ心配のようです。

このタイミングで、フランスのオリジナル版『最強のふたり』を観返したい方、はじめて観てみたいという方も多いと思います。

FT

僕もその一人です。

本記事では『最強のふたり』の見どころや感想をネタバレありでご紹介します。


ちなみに、『最強のふたり』は、『U-NEXT
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『最強のふたり』あらすじ・概要

(C)2011 SPLENDIDO / GAUMONT / TF1 FILMS PRODUCTION / TEN FILMS / CHAOCORP

パラグライダーの事故で首から下が麻痺してしまった富豪の男と、介護役として男に雇われた刑務所を出たばかりの黒人青年の交流を、笑いと涙を交えて描く実話がもとのドラマ。まったく共通点のない2人は衝突しあいながらも、やがて互いを受け入れ、友情を育んでいく。2011年・第24回東京国際映画祭で東京サクラグランプリ(最優秀作品賞)と最優秀男優賞をダブル受賞した。

映画.COM

『最強のふたり』見どころ・感想【ネタバレ有】

(C)2011 SPLENDIDO / GAUMONT / TF1 FILMS PRODUCTION / TEN FILMS / CHAOCORP

①:2度楽しめる冒頭シーンとアース・ウィンド・アンド・ファイアー

『最強のふたり』では、伝説のバンド『アース・ウィンド・アンド・ファイアー』の楽曲が効果的に(というか、主題歌レベルで)使われています。楽曲が2つ、2つの場面で使われています。

  1. 冒頭のカーチェイスシーン
  2. 中盤の誕生日会ダンスシーン

1.冒頭のカーチェイスシーン

高級車の運転席に座るドリスと助手席に座りたっぷりと髭を蓄えたフィリップのアップが映し出され、次第にカメラは引いていき、どうやら二人は道路交通法違反で警察から追われていることが分かります。(どうでもいいですが、パトカーがプジョーというところにフランス映画を感じます)

ちなみに、ここでは二人の関係性は説明されておらず、つまりこのシーンは「これから始まる物語の未来」だということがわかります。

BGMには重厚なクラシックミュージック、壮絶なカーチェイスは手に汗握る展開になりますが、二人のチームワークプレー(ブラックユーモアがあって面白い)のよって見事警察から逃げ切ります。

ムードは一変、ここで『アース・ウィンド・アンド・ファイアー』の大名曲『セプテンバー』がかかります。

『セプテンバー』をBGMに夜のパリを疾走するドリスとフィリップ。「これから素晴らしい物語が始まるんだ」と、観ているこちら側の期待も爆上がり。

開始5分ですでに最高ですが、先ほど言ったように冒頭は二人の“少し未来”の話しで、物語は最終的にこのシーンへと帰ってきます。

つまり、作品を見終わってからこのシーンの本当の素晴らしさが分かるというなんともニクい構成になっています。

2.中盤の誕生日会ダンスシーン

中盤のフィリップの誕生日会のシーン。

一流オーケストラによる生のクラシック演奏はたしかに豊かで素晴らしいですが、毎年同じことの繰り返し…その場にいるだれも口にはしませんが、みんな“飽きている”わけです。

「そういう時は『アース・ウィンド・アンド・ファイアー』だぜ」と言わんばかりに、ドリスが爆音で『ブギー・ワンダーランド』を流して踊りだすシーンは、間違いなくこの物語のハイライト。

会場にいるみんなも思い思いに踊り、フィリップはその光景を見て楽しそうに笑います。

余談ですが『アース・ウィンド・アンド・ファイアー』はアフリカ系アメリカ人によるファンクバンドで、つまり黒人の音楽です。対してクラシックは白人の音楽ですね。

黒人と白人、お金持ちの中年と貧しい青年…映画のテーマを表していて素晴らしいです。

②:全てを笑いに変える軽やかなユーモア

『最強のふたり』は、今のフランスはひいては世界を取り巻く、貧富の差や、人種差別、障がい者差別など、重いテーマを取り扱った作品ですが、所謂“社会派”ではなくあくまで“コメディ”作品です。

説教クサく、説明クサくはなく、「まぁ重いテーマも取り扱ってるけど、それは観た人が後でおのおの考えて、取りあえず楽しんで」くらいのノリです。

思えばフランスってそういうところがあって、例えば入国審査でも、同じヨーロッパのイギリスはガチガチに審査が厳しいのに、フランスはほぼスルーみたいな、係の人鼻歌歌ってましたからね。

もちろん、これがフランスの国の全てというわけではありませんが、なんというか、とても“軽やか”な国民性だなと個人的には思いました。

劇中で登場するジョークの数々もブラックやウィットに富んだものから、政治、社会風刺、下ネタ…様々。

ジョークに変換するのが難しいギリギリの障がい者ネタでも、“軽やか”に笑いに変えてしまうのはさすが!というか、感動すらしました。

③:フランス映画らしいお洒落な画面

フランス映画って、アメリカやイギリス映画とはまた違った独特の美意識があります。

例えば『アメリ』などが最も分かりやすいと思いますが、フランス映画は画面がとにかくお洒落で、観ていて惹きこれます。

『最強のふたり』ももちろんそうで、美しいパリの街並みを電動車いすで疾走するフィリップとドリスのシーンは、美しいやら面白いやらで、感情がうるさくなります。

④:実話がもと(事実は小説より奇なり)

「有り余る富を手にしているも自由には動けない白人の大富豪」と、「自由に動ける身体はあっても貧困のより身動きがとれない貧しい黒人の青年」。

どう考えてもフィクションの設定ですが、事実は小説より奇なりとはよく言ったもので、『最強のふたり』は実話をもとに作られています。

その証拠にエンドロールには、“実際の二人”が映し出されます。

もちろん商業用の映画作品なので、脚色はあるでしょう。

しかし、本作がよくあるお涙頂戴映画に陥っていないのは、物語の根底にあるのは、実際に存在する二人の男のたしかな絆です。

『最強のふたり』による問題提起(個人的に受け取ったメッセージ)

(C)2011 SPLENDIDO / GAUMONT / TF1 FILMS PRODUCTION / TEN FILMS / CHAOCORP

①:差別とは?

『最強のふたり』は、名言、金言連発の名作ですが、本作でとくに印象的だった言葉に、

「あいつは私を特別扱いしない」

というフィリップの言葉があります。

健常者と障がい者という人類普遍のテーマが込められた作品だけに、色々と考えさせられました。


多くの健常者(自分含め)が、障がい者を特別扱いします。そこには確かに優しい気遣いや善意も存在しますが、なんというか…これ、言葉にするのは難しいですが、(以下は、あくまで僕個人の場合です)障がいを持っている方を見かけたら“反射的”に「あ、助けてあげなきゃ」という思いになります。(そもそも助けて“あげなきゃ”という思考自体が傲慢だとも思いますが)

しかし、当の本人が助けてほしいと思っているかはどうかは分からないわけですよね。しかも、多くの場合それを確かめようともしません。

通常、人助けをするときって「どうされましたか?」と、相手に聞いてから行動に移ります。「あなたは助けを求めていますか?」という第一のステップを踏みます。

しかし、障がい者を助けようとする場面では、「あなたは助けを求めていますか?」という第一ステップが抜けることが多々あります。

例えば、目の不自由な方が杖をついて人ごみの中を歩いていたのを見かけて、“何も言わずに”に手を差し伸べたことがあります。

そう、僕は“何も言わなかったのです”。彼が助けを求めていたのか、差し伸べる手を求めていたのか、分かりません。(お礼は言われましたが)


「特別扱い」が一番の差別だと聞いたことがあります。

ドリスはフィリップを特別扱いしません。だからこそフィリップはドリスに心許していきます。

二人は“同じように同じ経験”を共有します。

そこには、健常者と障がい者という違いはありませんでした。

②:他者と関わることとは?

『最初のふたり』は、本来”真逆”としか言いようがない二人の関わり・友情を描いた物語です。

他者と関わるって難しいことです。

ぶつかるのがこわいから、一定の距離を保って、

ついつい相手の顔色を窺いすぎたり、自分が言いたいことをぎゅっと心の中で押しつぶしたり、

皆と同じなら「まぁいいや」と思って、列からはみ出さないように気を付けて、

でも、それは果たして自分以外の誰かと関わったと言えるのでしょうか?

ぶつからなければ摩擦は生まれません。

摩擦が生まれなければ、熱も生れません。


ドリスは、気遣いとか遠慮とか、常識とか、格差とか…そういう社会のしがらみみたいなものを全部飛び越えて、真正面からフィリップと関わろうとするんです。

そこには熱があります。熱があるから関わりが生まれます。

関わりが生まれるから、会話が生まれます。

会話が生まれるから物語が生まれます。

ドリスほどの大胆さはないにしても、自分ももう少し他人と真正面から向き合ってみようと思いました。

③:このままでいいの?広がる格差

主人公の二人は全く正反対といっても過言でありません。フィリップは由緒正しい家柄の白人大富豪。

一方、ドリスは大勢の兄弟とともに公営団地で暮らし、貧しさから銀行強盗という罪まで犯してしまう黒人の青年。

フィリップ/超大富豪・由緒ある家柄・白人
ドリス/極貧・スラム街出身・黒人

このように二人は全く違う世界に住んでいて、本来であれば出会うことはなかったのです。

本作はしばしば差別的だと問題提起されますが、これはまぎれもなくフランスをはじめとしたヨーロッパ、世界の現実なのです。

僕は数ヵ月間ヨーロッパを旅した経験がありますが、そのわずかな期間だけでもヨーロッパ各国にたしかに存在する”格差””階級”を肌で感じました。

そして、ヨーロッパには若いホームレスが大勢いるんですよ、ただ怠けていただけでホームレスになりますか?なりませんよね。

そもそも二人の出会いは、ドリスが失業手当を得るためにフィリップの屋敷に面接にやってきたところから始まります。

彼は、失業給付に頼るほかないほど貧しいということが序盤で明らかになりますが、これはドリスが怠け者だからというわけではありません。

これは、移民系黒人のドリスが”まとも”と言われるような職に就くことが、フランスでは非常に困難だという現実を示しています。

フィリップの屋敷に面接に訪れる男性は皆、白人です。ドリスが住む公営団地にたむろしているのは全員、黒人です。


日本でも格差が広がっています。

先日Twitterでこのようなツイートを目にしました。

センター試験に代わる大学に入学共通テストが2020年から導入されるという旨のツイートですが、問題なのはそのテストの概要です。

詳しくはツイートを読んでいただければと思いますが、住んでいる地域や家庭の経済状況が(すなわち10代の若者ではどうすることもできない生まれながらの環境が)テストを受験する機会の段階で大きく影響するという、しかもそれを国が決めたという…そういうとんでもない内容です。

こんなことがまかり通ってしまっては、今いる環境から抜け出そうとする若者は、どうやって”ワンチャンス”を手にすればいいのでしょうか?

海外では「貧しい者がその生活から抜け出すには、ポップスターかスポーツ選手になるしかない」とよく言われますが、もはや日本にとっても格差は他人ごとではないのです。

ハリウッド版『最強のふたり』が12月ロードショー


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12月にはハリウッド・リメイク版『最強のふたり』が公開されます。

全米でオリジナル版の200倍のオープニング成績を上げるという、驚愕の社会現象を巻き起こした。作品も人気もパワーアップしたその理由は、すべてが真逆のふたりのギャップに笑い、まさかの友情に泣くストーリーは引き継ぎながら、互いに影響を与えることで、ふたりがたどり着く〈人生のUPSIDE〉とは何かまで描き切ったこと。
出演は、『ペット』シリーズのケヴィン・ハート、『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』でアカデミー賞®にノミネートされたブライアン・クランストン、さらにオスカー女優の中でも最高峰に立つ『めぐりあう時間たち』のニコール・キッドマンがアンサンブルに加わった。監督は、『ダイバージェント』のニール・バーガー。
どうすれば、幸せいっぱいの〈人生のUPSIDE〉にたどり着けるのか、たくさんのヒントをくれる、実話から生まれた感動作。

『最強のふたり UPSIDE』公式

これは『最強のふたり』の一ファンとして見逃せません。

ハリウッド版が公開される前にもう一度オリジナル版『最強のふたり』を観返したいという方も多いのではないでしょうか?

『最強のふたり』を無料で観る方法

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冒頭でも『最強のふたり』を無料で観れる方法があるとお伝えしたことを覚えていますか?

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無料トライアル期間に解約すれば料金は一切かかりませせん。かかるのは無料申し込みと解約手続きの手間くらいですね。(あわせても5分ほどで完了します)

ハリウッド版公開の前に、フランスのオリジナル版『最強のふたり』をはじめて観るという方や、もう一度観返したい方にはとてもおすすめなので、是非利用してみて、観てください。


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