映画『デッドマン』あらすじ・ネタバレ・感想【目で魅せる、ジョニー・デップの名演】 | The Bird's Nest Hair  
【2020/03/04】New Article Update!

映画『デッドマン』あらすじ・ネタバレ・感想【目で魅せる、ジョニー・デップの名演】

ジョニー・デップ主演、監督ジム・ジャームッシュによる1995年公開のモノクローム映画『デッドマン』。

全編にわたって素顔の格好良いジョニー・デップが拝めます。

本記事では、『デッドマン』の感想・あらすじをまとめています。

『デッドマン』スタッフ&キャスト

『デッドマン』スタッフ

『デッドマン』スタッフ
監督ジム・ジャームッシュ
脚本ジム・ジャームッシュ
製作ディミートラ・J・マクブライド
撮影ロビー・ミューラー
音楽ニール・ヤング

監督・脚本:ジム・ジャームッシュ

「インディーズ映画界の鬼才」ジム・ジャームッシュが構想に7年をかけて作り上げた『デッドマン』。

主人公ウィリアム・ブレイク演じるジョニー・デップに当て書きされた脚本と台詞。そして、ジム・ジャームッシュならではの気の抜けたサイダーのようなオフビート感。笑うことを躊躇してしまうようなブラックユーモア。作品に通底する「死」という概念。

公開からおよそ四半世紀が経過した今でも熱烈な人気を誇るカルト的名作『デッドマン』。

音楽:ニール・ヤング

本作を鑑賞しながら即興演奏でレコーディングを敢行するという常識破りな方法で、本作の音楽を務めたニール・ヤング。

最小限の楽器・音だけを使って、映画を見ながら即興でギターやオルガンを弾き続けたというヤング。映画に流れるインスピレーションを、感覚だけを頼りに瞬時に音で紡ぐ、まさに神懸かり的な職人芸。

一瞬たりとも気の抜けない、緊張感と生々しいほどのリアルさが、一音一音からにじみ出ています。

『デッドマン』キャスト

『デッドマン』キャスト
ウィリアム・ブレイクジョニー・デップ
ノーボディゲイリー・ファーマー
ジョン・スコフィールドジョン・ハート
ジョン・ディッキンソンロバート・ミッチャム
チャーリー・ディッキンソンガブリエル・バーン
女装のサリーイギー・ポップ

主演:ジョニー・デップ

『パイレーツ・オブ・カリビアン(2003~)』の世界的大ヒットで、押しも押されぬハリウッドスターになった名優ジョニー・デップ。

ジョニー・デップと言えば、特異なビジュアルの「変人」を多く演じることで知られる、ハリウッド一の個性派(実力派)俳優ですが、本作で彼が演じるウィリアム・ブレイクという人物は至ってまとも、普通です。

普通の男が、数々の「死」と対面することで普通ではなくなる様を描いたのが、本作『デッドマン』です。

ジョニー・デップの「目」が、最初と最後で、まるで違うのです。

僕は、役者としての彼の大ファンなので、出演作は全て鑑賞していますが、ジョニー・デップの「目の演技」を楽しむなら、間違いなくこの一作がおすすめです。


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『デッドマン』あらすじ

1870年。アメリカ。

孤独で内気、おまけに腰抜けの会計士、ウィリアム・ブレイクは職を、求めて西部の田舎町「マシーン」へとやってきた。

一通のはがきを頼りにこの街にやってきたブレイクだったが、手違いがあったらしく、彼は仕事に就くことが出来なかった。

途方に暮れる、ブレイク。

その日の夜、街の酒場で、彼の人生を変える大きな出会いが起こることを、まだ誰も知らなかった。

ブレイクは、セルという若く美しい女性に出会い、彼女と一夜を共にする。

翌朝、セルの元夫が彼女を家を訪ねてきた。2人はベッドの上。

激昂した元夫が銃口を向ける。

セルは、咄嗟に自分の身体を犠牲にしてブレイクをかばって、銃弾に撃たれた。

彼女は死んでしまった。しかし、銃弾が貫通していて、ブレイクの身体にも穴をあけた。

枕元にあった拳銃で元夫を撃ち、命からがら逃げるブレイク。

ブレイクは無実だったが、しかし世間はそうは思わない。

ブレイクが撃ち殺したセルの元夫は、この街一番の権力者、ジョン・ディッキンソンの息子だったのだ。

ディッキンソンが雇った腕利きの殺し屋に、命を狙われるブレイク。

しかし、銃弾が撃ち込まれた体のまま、そう遠くには逃げられない。

諦めかけたそのとき、命のともし火が消えかかったブレイクを救ったのは、ネイティブアメリカンのノーボディだった。

ブレイクを助けたノーボディは、彼の名前(ウィリアム・ブレイク)を聞き、アメリカの詩人ウィリアム・ブレイクその人だと思い込み、深い敬意を払う。もちろん、本人ではない。

こうして、腰抜け会計士とネイティブアメリカンの奇妙な旅が始まる。

旅の途中でブレイクは、銃の才能を開花させ、本物の白人殺人者になり果てる。

冷たく光る眼光、躊躇うことなく人を撃つ冷酷さ、本物の人殺しに変貌する。

ブレイクは、旅の果てにたどり着く。果たしてその場所とは。

『パイレーツ・オブ・カリビアン』のジャック・スパロウ、『チャーリーとチョコレート工場』のウィリー・ウォンカ、『アリス・イン・ワンダーランド』のマッドハッター、『シザーハンズ』のエドワード・シザーハンズ…その他ティム・バートン作品の主演作だいたい全部…

『デッドマン』感想

クセの強い「変人役」のイメージが強いジョニー・デップですが、じつは、「普通の役」こそ、彼の役者としての真骨頂、本当の才能は発揮されると思っています。

社会から孤立した孤独で憐れな男が真の凶悪犯に変貌する様は、2019年の大ヒット映画『ジョーカー』に通じるものがあります。

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ジョニー・デップの目の演技

特筆すべきは、ジョニー・デップの「目の演技」。

冒頭、憐れで気弱な目をしていた男は、数多の「死」に遭遇し、そして、自分の手で人の「命」を奪うことで、正真正銘の殺人者になり果てます。

終盤、彼の目には、もはや気弱さのかけらはなく、闇よりも黒く冷たく光る「人殺しの目」に変貌しているのです。

瞬き、視線、眼光、眼圧…目の動きだけでキャラクターの心情の変化を、ここまでダイナミックに演じられる役者は、そうはいません。

『デッドマン』では、ジョニー・デップの「目の演技」を思う存分に楽しむことができます。

全編モノクロ

ジム・ジャームッシュによる全編モノクロ撮りの映画『デッドマン』。

彼の初のモノクロ作品『ダウン・バイ・ロー』でやり残したことをとことん追求するために、撮影監督のロビー・ミューラーとタッグを組んで製作されたことで知られています。

僕の感想では、モノクロだからこそジョニー・デップの「目の演技」がさらに際立っていると思います。

実際にネイティブアメリカンの血を引くジョニー・デップの瞳は、驚くほど真っ黒で美しく、真実を見透かすようにまっすぐで、すべての嘘を隠し通すように深いベールに覆われています。

モノクロの映像だからこそ、ジョニー・デップの「目の色」「目の動き」がより鮮烈に輝いています。

あとがき

スーパースター、ジョニー・デップの世界的ブレイク前の作品ですが、今なお世界中で愛されている名作です。

Milk

ジム・ジャームッシュのシリアスになりすぎないオフ・ビート感とユーモアセンス、ジョニー・デップの名演、ニール・ヤングの即興演奏が融合した作品で、大好きな作品のひとつです。