あのころ、思春期だったすべての人へ。『月がきれい』【全話感想&ネタバレ】

*2017/7/2 最終話 感想&ネタバレ更新

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2017年春アニメで『サクラクエスト』や『進撃の巨人』と同じくらいに待ちわびていたのが、この作品。前知識はまったくありませんでしたが、このキービジュアルとタイトル名でヤラれてしまいました…。名作臭漂いまくってます。

そしてやはり、これは、この作品は、

めちゃくちゃ面白い。めっちゃ良い!

思春期真っ只中の中学生による青春、恋愛模様がもう…!
自意識の塊、自分と半径100mの世界こそがこの世の全て。今ここにある全て、目に見えるものこそが全てで…

あぁ、まったく最高です、本当に。

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『月がきれい』とは?

2017-04-12

概要

中学3年の春。初めて同じクラスになり、出会った小太郎と茜。小説家を夢見る文芸部男子と、走るのが好きな陸上部女子。運動会の用具係を通じてLINEで話すようになり、二人の距離は近づき始める。行事続きで浮ついた初夏の空気の中、茜への想いを募らせた小太郎は……。
1年の頃から茜に想いを寄せる拓海、親友の茜を通じ小太郎に興味を抱く千夏……。
小江戸・川越を舞台に、爽やかに弾ける思春期の恋の物語。

公式HP引用

登場人物

■安曇小太郎(あずみ こたろう)

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本作の主人公。太宰治を尊敬する小説家を目指す文芸部部長。

■水野茜(みずの あかね)

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本作のヒロイン。小太郎のクラスメイト。短距離専門の陸上部部員で大会で複数回入賞している。

『月がきれい』感想とあらすじと…

第1話『春と修羅』

小説家志望の文芸部員、小太郎。茜は陸上部で短距離走専門。中学3年になり、初めて知り合った2人。家族と食事に出かけたファミレスで出くわしたり、運動会の用具係で一緒に作業したりが続き、互いを意識し始める。

公式HP引用

川越の町に桜が舞う冒頭。物語の世界に引き込まれるような美しさ、新しい一年の始まりを告げる印象的なシーンです。

中学三年生のクラス発表、茜は、陸上部の友達とも違うクラスになってしまい不安でいっぱいです。陸上部という華やかで活発的な運動部に所属していますが、茜自身は大人しい性格の極々普通の女の子です。

『中学生にも格差社会は存在する

上流と下流

華やかな部活と地味な部活

外見と成績

あらゆる武器を駆使してお互いの上下関係を探り合う』

スクールカースト、ってやつですね…。

クラスの様子を俯瞰的に観察する少年、小太郎。
スクールカーストでいうと上でもなく下でもない位置にいる、こちらも極々普通の男の子です。

新学期初日の晩、外食先で偶然にも鉢合わせてしまう、茜と小太郎。

お互いに「あ、クラスにいた…」程度の間柄なので、もちろん会話はありません。

しかし、とにかく、そんなことより、家族と一緒にいるのが見られたの恥ずかしい!気持ちの二人。
うんうん、とてもよく分かります、この気持ち。家族と一緒にいるところを見られるなんて、中学生男子にしては死活問題。公開処刑ものです。

しかも、親同士挨拶しだすなんて…!

「生きている事。生きている事。ああ、それは、何というやりきれない息もたえだえの大事業であろうか。」

精一杯の格好付けで、ドリンクバーのアイスコーヒーを選ぶ小太郎が可愛い。
少年よ、そうやって男はいつしかアイスコーヒーを飲めるようになるんだぜ。

『あの日以来僕たちが喋ることはなかった。お互いに意識はしていたけれど』

用具係になった小太郎。そしてそこには茜の姿が。どうやら用具係は陸上部が中心になって行うものらしいです。

連絡網は「LINEのグループが楽でおすすめ」だとアドバイスされる茜。しかし、小太郎だけには、どうにも意識してLINEのIDを聞き出すことができない茜。「用具係のLINEグループを作ったからIDを教えて」たったこれだけの言葉が言えない茜。月日は流れていきます。

小太郎の放課後、文芸部の小太郎は自身の作品をポストに投函します。神社でお祈りも忘れません。次に小太郎はとある本屋に立ち寄ります。店員のお兄さんとは知り合いのようで、レコードを貸してもらいます。

そのレコードがまさかの、

はっぴぃえんど!

まさか、はっぴぃえんどが出てくるとは…。
単純ですが、このシーンだけで「あ、このアニメ信用できるな」と思ってしまいました、ロック好きとして。

とある日、小太郎は用具係の集まりに来ていなかったことを注意されてしまいます。そう、小太郎だけ用具係のLINEグループに参加できていなかったのです…。

その場を見てしまった茜は、ようやく、ついに、全身全霊の勇気を振り絞って小太郎に話しかけます。

小太郎の仕事を手伝う茜、二人きりでの共同作業というやつです。

茜に背中の汚れを叩いてもらう小太郎。これはもう、意識してしまいますよ。するなという方が無理な話ですね。

その日の夜、茜から送られて来たLINE 。画面には「よろしくお願いします」のスタンプが。
小太郎は、溢れ出す感情を放出するようにバッと立ち上がって電気の紐めがけてパンチを繰り出します。
この感じ凄くよく分かります。居ても立っても居られないんですよね。うんうん。

幸福感というものは、悲哀の川の底に沈んで、幽かに光っている砂金のようなものではなかろうか。

第2話『一握の砂』

中学最後の運動会。小太郎はくじ運悪く出走した競走で転倒、保健室で茜の親友・千夏の治療を受ける。千夏の奔放さに気圧されて用具係の仕事に戻ると、最終種目のリレー出走直前だというのに、茜の様子がおかしい。

公式HP引用

2話は運動会です。いきなり学生活の中でも上位に食い込んでくるメインイベントの運動会をもってきましたね。

運動会当日、小太郎はどうやら寝不足のようでとても眠たそうです。それもそのはずで新人賞の締め切りが近いからと夜通し、小説を執筆してたのです。

しかし、その小説は家族はもちろん、友だちにもだれにも読ませたことはありません。

人は人に影響を与えることもできず、また人から影響を受けることもできない。

陸上部所属の茜は個人200mでぶっちぎりの1位、大活躍です。
そしてそんなあかねの様子を恍惚な表情で見つめる小太郎。

一方の小太郎はというと文化系なので、活躍とは程遠いながらも最後まで走り抜く姿はカッコいいです。

迎えた最終種目 組対抗リレー。
リレーといえば運動会の花形競技ですが、もちろん茜は紅組の選手の1人に選ばれています。

が、出番の直前、いつも大事にもっているお見守りを無くしてしまった茜。人前に出るのが苦手な茜にとって、緊張を和らげるために絶対必要なものです。

結局、お守りは見つからないままリレーは始まってしまい、茜はバトンを受け損ね落としてしまいます。

勝てば優勝だった紅組、しかし結果は3着…。

自分のせいで紅組が負けてしまったことに責任を感じる茜の元に小太郎がやってきます。

小太郎のその手の中には無くなったお守りがありました。

茜のために必死でお守りを探していた小太郎。

「なんで?!」
彼女は満面の笑みでそう問いかけます。

「拾った。用具置き場で。」
そう答える小太郎。
探して見つけたとは言わない小太郎に男を感じますね。男は見栄はってなんぼですからね。

「よかったー!」
彼女はさらに笑顔になります。

人に見られるの恥ずかしいんだけど、やっぱり走るのは大好きで。でもダメだよね、私。
そう話す彼女。

恥ずかしくなんか無い。水野さんはそのままでいいと思う。
そう答える小太郎。

後日、小太郎は例の本屋さんのお兄さんに自作の小説を読んでもらいます。だれにも小説を読ませたことがなかった小太郎が、です。

人が人に影響されないなんて大嘘だと知った。

第3話『月に吠える』

運動会が終わると次は修学旅行。中3の初夏は浮ついた空気の中、過ぎていく。LINEで連絡を取り合うようになった茜と小太郎。陸上競技会で自己ベストを記録した茜は、喜びに任せて小太郎のいる神社へに報告に行く。

公式HP引用

茜と小太郎は中間テスト真っ盛り。
懐かしいですねー、中間テスト。テストが終わった瞬間の爽快感、開放感は仕事終わりのビールの一口目にも匹敵していたんだなーということを思い出しました。

2人はテスト期間中にも関わらず別のことで頭がいっぱいでした。茜は部活の大会のこと、小太郎は以前に応募した小説のこと。

神社で文藝会なる雑誌の受賞欄をぼんやりと眺める小太郎。そこに彼の名前はありませんでした。(2話で応募した小説は2作目で、今回の結果は1作目のもの。と、いうことは…)

学校で面と向かって話すことはできない茜と小太郎ですが、2人はLINEを通じて徐々に意思を疎通し合います。
この感じわかりますなー、直接は恥ずかしくて会話できなくてもメールでなら出来るあの感じ。返事が来るたびに弾む心。
テストも終わり、茜は陸上部へ。小太郎は文芸部と川越祭の稽古へ。いつもの世界へと戻る2人ですが、修学旅行前とあって、誰が誰に告白したとか、彼氏ほしい彼女ほしいとかで浮き足立つ3年生全体。

図書館である本を目にする小太郎。
その一説には、

“少なくとも恋愛は、チャンスではないと思う。私はそれを、意思だと思う。”

とありました。

「好きな人っているの?」

LINEでさえ、この一言が聞けない小太郎。そりゃそうですよね、好きな人がいるかどうかを聞くということは、イコール、自分はあなたのことが好きです。と、言っているようなものですから…。

大会当日の日曜日、川越祭の稽古のために神社へとやってきた小太郎は茜の目標である自己ベスト更新のために神頼みをします。賽銭箱に放り込まれたお金は、流通する硬貨の中で最も価値のある500円玉。
中学生にとって500円は大金です。小太郎はそれを彼女のために使います。

陸上部の大会は無事終了し、茜は見事に自己ベストを更新することができました。そのことを小太郎にLINEで伝えたい茜ですが、タイミング悪くスマホの充電が切れてしまいます。小太郎は祭の稽古中も、彼女からのLINEを待ち続けます。もどかしいですね…。

稽古が終わり外に出た小太郎。
そこに立っていたのは、

そう、

茜です。

初夏、7時を少し過ぎた頃でしょうか。空にはきれいな月が登っています。

神社の片隅で座る2人。2人の間には人1人座れるくらいの間があります。

自己ベストを更新できたことを直接、小太郎に伝えにきた茜。こういうとき、女の子は本当に逞ましいですね。

「帰り、神社いるかなと思って…、会えたし。」

2人とも耳まで赤くなります。観ているこちらまで赤くなるような初々しさです。2人の初々しさにやられてしまいそうです。

アイラブユーを月がきれいですねと訳したのは、太宰治か夏目漱石だったかを思案する小太郎。小太郎は意を決します。そうです、ここで告白しなければ男ではありません。

茜の横顔に思わず見惚れる小太郎。
2人の目が、合います。

そして、小太郎は言いました。

「つき…あって。」

第4話『通り雨』

「少し待って、返事。」 戸惑いのままに迎えた京都への修学旅行。小太郎も2人きりになれる機会を作ろうとLINEで待ち合せの連絡を入れるが、茜の返事を待たずにスマホを没収されてしまう。翌日、雨の中待つ茜は…

公式HP引用

中学高生活最大のイベント 修学旅行。

前話で最大限の勇気を振り絞って、茜に告白をした小太郎。

付き合うということがどういうことか、よく分からないから返事を待ってほしい、と、茜。

ピュアですね。ピュアイスト(ピュアの最上級)ですね。おじさんはそんな2人が大好きです。

互いを意識するあまり小太郎の告白後はほとんど話せていないという2人。

この修学旅行がひとつの起爆剤なるのか、果たして…。

修学旅行当日、持ち物検査を行われる生徒一同。
イマドキでも携帯は禁止なんですねー、厳しい。
友達 ろまんの小賢しい作戦のおかげで、京都にまで携帯を持ち込むことができた小太郎。

目的地京都に着いた生徒一同は思い思いに京都の街を楽しみます。ぼくは大阪在住なので京都にはよく足を運ぶし見慣れているつもりですが、京都の街並みがあまりにもリアルに描かれていることに驚きました。

楽しかった“昼”が終わり、もっと楽しい“夜“ ”がやってきます。
そう、やっぱり修学旅行の楽しみは“夜”ですよね。これはいつの時代も変わらないのでょう、きっと。

バレずに京都まで密輸した“ひみつ道具”スマホで連絡を取り合う2人。しかしそれを先生に見つかってしまい没収されてしまう小太郎。

間一髪、

「よかったら明日 土井丸百貨店前に12時」

とだけ送信することができた小太郎。

茜はすぐさま「どういうこと?」と返信しますが、当然、携帯を失ってしまった小太郎にはそれを見る術もありません。

果たして…。

12時を気にしながら、友達と自由行動を共にする茜。そんな茜を察して別行動を提案してくれる友達。1人になった茜は約束の場所、土井丸百貨店へと走ります。

土井丸百貨店に着いた茜は小太郎にLINEしますが、当然、小太郎からの返事はありません。

降り出す、通り雨。

ずぶ濡れになりながら土井丸百貨店周辺で茜を探す小太郎。半径100m、いや50mに待っている人はいるはずなのに…。携帯さえあれば…。

不安になりながらも茜は待ち続けます。

そんな茜に陸上部仲間の千夏から着信が入ります。相手は小太郎です。たまたま通り合わせた千夏に、茜と連絡を取られせてくれとお願いをした小太郎。しかし、茜はそんなこと知るはずもありません。

「意味わかんない。待ってたのに。」

初めて小太郎に感情をぶつける茜。

京都の名前も知らない神社で待ち合わせる2人。

「遅いし。勝手に待ち合わせも決めて、行ったらいないし。」

「なんで千夏の携帯?仲良いよね、なんか。」

「なんか、分かんないけど、全然話せないし…。

もっと、喋りたい安曇君と。」

雨は、やみました。

第5話『こころ』

誰も知らないけど、私と安曇くん、付き合い始めましたーー。特に理由はないけれど、2人の仲はまだ秘密。でも「つきあう」って何するの?初めてのことに気持ちは盛り上がりながらも、悩ましい小太郎と茜は…。

公式HP引用

ビッグイベント 修学旅行を終えた、初夏。付き合い始めた2人は、しかし、まだ誰にも付き合ったことを話していません。

“誰も知らないけど、私と安曇くん、付き合い始めました。”

中学3年生の初夏ということは、そろそろ本気で進路と向き合い始める時期でもあり、それはつまり部活の引退時期でもあります。

“最後の夏”ってやつですね。さらに青春要素が増えて、いよいよこのアニメぼくらを殺しにかかってきました。

茜は最後の試合、小太郎は川越まつりに向けて特訓の日々。

小太郎は稽古の後、例の本屋さんのお兄さんに、“付き合うとはどいうことか?何をするのか?”を聞きます。小説の次回作の構想にかこつけて聞き出そうとする小太郎ですが、そんな見え透いた嘘はもちろんすぐに見破られてしまいます。
冷やかすお兄さんに半泣きの小太郎。一瞬、小太郎が可愛く見えてしまったぼくはもうヤバいのかもしれません。

茜は、Goog○e先生様で中学生が付き合うとはどういうことかを検索します。

①メール、LINEをしすぎない

②メール、LINEの返信は適度に。(すぐに返信はダメ、でも間を置きすぎてもダメ)

うーむ、これ、どうなんですかね?
ぼくやぼくの周りが単にマメ(もしくは女々しいとも言う)だったからなのか、メールはめっちゃすぐに返信してましたし、四六時中メールし合ってても全然嫌じゃなかったです。むしろ相手からの返事が遅れたときはずっとソワソワしてました。
案外こういう思春期男子って多いと思うんですが、どうなんでしょうか?

まぁ一つ確かなのは、“付き合うのは難しい”ということです。

その日の夜、小太郎はLINEで、明日の昼に図書室で会う約束を取り付けます。

翌日、正午、こっそりと教室を抜け出し1人、図書室に向かう小太郎。
友達に悟られないよう急いでお弁当を食べ図書室に向かおうとする茜。

図書室に着いた茜、そこで目にしたのは小太郎と話す千夏の姿。千夏は小太郎が通う塾に入塾を考えます。そのことに茜はヤキモチを妬いてしまいます。まぁ当然といえば当然ですが。

部活を早退し小太郎の塾を見学する千夏。小太郎が受けていた国語の講義では、夏目漱石の“こころ”が解説されているところでした。

入塾を決めた千夏は、小太郎と2人で夜道を歩きます。何も言わず車道側に立って歩く小太郎を見る千夏の目は…。

茜と小太郎、付き合うということに悩む2人。
そう、難しいんです、付き合うって。大人になったって上手いこといきません。人対人なんだからすれ違って当たり前、悩め、少年少女。

小太郎は放課後、茜を“例の古本屋”立花古書店へと誘います。

お兄さんが、7時まで2人のためにお店を開けてくれました。お兄さんGJ。

2人きりで話しがしたかった小太郎と茜。

2人きりになると、言葉が次から次に溢れてくる小太郎と茜。

そういえば中学生の頃は付き合うと言っても、それこそお金もないので、ひたすら喋ってました、放課後に。場所は色々だったけど、とにかくずっーと喋ってました。そんなことをふと思い出しました。

時代が変わっても、たぶん“中学生同士の付き合う”はあんまり変わらないんじゃないだろうか?というか、変って欲しくない。なんてことを思いました。

勇気を出して茜の手に触れる小太郎。

小太郎の手を触れ返す茜の手。

目が合い頬を赤らめて顔をそらす2人。

他の生き物には絶対に無くて、人間にだけあるもの。それはね、ひめごと、というものよ。

LINEの着信を知らせる電子音が茜の携帯から、鳴る。

LINEは千夏からで、そこには、

「私、安曇くんのこと、好きになっちゃったみたい」

夏目漱石の“”こころ”は、明治時代の男女の三角関係の話。

第6話『走れメロス』

「私、安曇くんのこと好きになっちゃったみたい」親友である千夏からのメッセージに、部活の大会を目前に控え茜は気もそぞろ。そんなこととは知らない小太郎のもとには、出版社から連絡があり、会いに行くことに。

公式HP引用

「私、安曇くんのこと、好きになっちゃったみたい」茜は親友、千夏からのLINEを気にします。
そりゃそうですよね…。

そんなことはつゆ知らず、はじめて茜と触れ合ったこと、手を握り会ったことを稽古中も思い出してついニヤケてしまう小太郎。

太宰は言った。

人間は恋と革命のために生まれて来たのだ。

二人は中学3年生。受験。人生の分岐点。大事な時期。母親からも受験のことを心配される小太郎。そんな小太郎のもとに一本の電話が。

番号は、「03-✳︎✳︎✳︎✳︎…」
03、つまり東京からの電話番号…。電話を取る小太郎。スマホから聞こえるのは中年男性の声。

「私、角山出版の北村と言います…」

声の主は、以前に小太郎が応募していた新人文学賞の角山出版の編集者からだった。

日曜日に出版社へと呼び出される小太郎。しかし、その日は茜の陸上部の大会日でもあり、応援に行く約束をしていた小太郎…。

翌朝、二人きりの図書館でそのことを茜に報告する小太郎。茜はその報せに素直に喜んでくれました。(ええ子や)

同じ日。日曜日。
お互いに頑張りあうことを指切りげんまんをして約束する小太郎と茜。

決戦の日曜日、母親に図書館に行くと偽って出版社へと向かう小太郎。
片道470円。中学3年生にとって遠い場所です。

小太郎は出版社へ。茜は大会が行われる競技場へ。
それぞれの戦いがはじまります。

ちなみにこの一連シーンでは、バックでレミオロメンの名曲、3月9日のカバーバージョンが流れています。この演出はズルい。

小太郎と付き合っていることを千夏に告白する茜。しかし千夏はそのことに気づいていたのです。

勝負のレース。茜は、集中することができずに制裁を欠いてしまいます…。

一方、小太郎はというと…
訪ねた編集の北村という男が、まぁなんともデリカシーのないクズ野郎で、小太郎には純文学の才能はない。辞めた方がいい。時間の無駄etc.キツイ言葉を浴びせます。これは小太郎のやる気を出させるためではなく、自分の利益のため。最終的に小太郎に純文学ではなくラノベを書くことを進めます。

間違ってはないんでしょうけどね。というか、ラノベも決して簡単なものではないでしょうし…。しかしもう少し言い方ってもんがありますね。

翌朝、二人きりの図書館で、二人は前日のことを報告しあいます。結果がそぐわなかったことを…。
茜は陸上を、小太郎は小説を、お互いにもっと頑張ることを約束します。

その日の帰り道。千夏と一緒に帰る茜。
茜は小太郎との交際を黙っていたことを謝ります。秘密にしていた小太郎との関係。千夏は友達だからこそ、自分で打ち明けた茜。

千夏は、「ありがとう」と前置きしつつ、

「わたし、告白していい?ちゃんと諦めたいから。」

と、茜に言います。

お、おぉ…。そうきたか。千夏も決して悪い子ではないとは思うんですけどね。理由はどうあれ、人の彼氏に告白するっていうのは…、ねぇ、どうなんでしょうか。ぼくが茜の立場なら下手したら殴ってるかもしれないですねぇ。えぇ。

…すみません。千夏のことが嫌いなわけではないのですが、友達の気持ちを考えない彼女につい…。

ものすごく不穏な空気で幕を閉じた前半抄。続きが気なりすぎます!

第7話『惜しみなく愛は奪う』

夏休み。期末試験も終え、千夏の誘いで同級生たちと遊園地へ。交際を明らかにしていない小太郎と茜がぎこちなく同行する中、小太郎への千夏のアプローチにやきもきする一方、茜は比良と一緒に皆からはぐれてしまう。

公式HP引用

初夏。9人で遊園地(東京ドームシティ)へとやって来た小太郎と茜たち。

9人。奇数。ということは、1人余るわけですよ、ジェットコースターとか乗るときにね。1人先に乗るろまん。8人。偶数。隣同士でジェットコースターに乗る小太郎と千夏。千夏は小太郎に、一緒に乗ろうと誘ったのです。

『恋は盲目』とは、よく言ったものですが、友達(茜)存在も見えなくなるものなのでしょうか?3年間同じ部活に励んで来て、汗と涙を流しあった友達をそんな簡単に裏切れるものなのでしょうか?
千夏、良い子だとは思いますが、現時点ではハッキリいって嫌いです。

お互いにモヤモヤとする小太郎と茜。

いなくなったろまんを探す小太郎。(心配する小太郎の気持ちをよそに、ろまんは1人で遊園地を満喫しているのです。)いいなぁ、ろまんのキャラクター。ブレないというか。団体行動って正直ダルいし面白くないですからね。

小太郎は1人でろまんを探し続けます。と、そこへやって来た千夏。そんな2人きりの小太郎と千夏の元へやって来た、茜。ますます険悪なムードになる小太郎と茜。あぁ、見ていて辛いなぁ…。
小太郎ももっと男らしくビシッとしろよ、全く。

そんないざこざも知らず熱中症で救護室へと運ばれていたろまん。どうやら、身体があまり強くはないらしい。救護室へと駆けつける小太郎。

その頃、他のみんなとはぐれた茜は比良と2人でいました。みんなからお似合いだと言われていた2人(みんなは小太郎と茜が付き合っていることを知らない)
そして茜に気がある比良。結構やばい条件が揃っています。

と、そこへ、小太郎が現れます。
茜と比良の間に割って入る小太郎。

「彼女だから…。付き合ってんだ、おれたち。」

比良に向けて堂々と宣言する小太郎。

小太郎、さっきは男らしくないとかいって悪かった。お前は男やで。

茜の手を強く握って小太郎はその場を去ります。

そんな光景を目にして涙する千夏。可哀想だけど、仕方ないよ。

改めて2人きりになり照れる小太郎と茜。そうそうこんな2人が見たかったんや。と、ニヤける25歳、ぼく。

はじめて一緒にご飯を食べる2人。はじめて一緒に絶叫マシンに乗る2人。はじめて2人で写真を撮る2人。“付き合ってる”を実感する2人。

夜空に上がる花火を見上げる小太郎と茜。
また来よう。と約束する2人。

第8話『ヰタ・セクスアリス』

「安曇と水野ってつきあってんの?」休み中に遊園地でのことが拡散し、登校日の二人は注目の的。うれしはずかしい空気の中、初めて一緒に帰る約束。小太郎のお囃子の練習に付き合い、二人は夕暮れの川越の街へ…。

公式HP引用

小太郎と茜、付き合っていることが広まってしまった2人。そんな中学3年生の夏休み。8月10日の登校日はすぐそこです。

登校日、一緒に帰ろうとLINEする小太郎。しかし、茜には部活があって断られてしまう。

愛はこの世に存在する。きっと、ある。見つからぬのは愛の表現である。その作法である。

太宰治

迎えた登校日。早くもクラス中、学校中へと付き合っている事実が爆散している2人。からかわれ、友達からは質問責めに合う2人。でも、決してそれが嫌ではない2人。

茜の部活が終わるまで待つことにした小太郎。 俄然、部活に気合いが入る茜。

部活が終わって小太郎が待つ図書館へ向かう茜。2人は図書館でお弁当を食べながら、たわいのないことを話し合います。

学校を出て、小太郎のお囃子の稽古を見学することになった茜。いつもとは違う小太郎の姿に、茜は頬を染めながら釘付けになります。いつもはどこか頼りない小太郎、そんな小太郎の真剣な姿にときめく茜。

小太郎の稽古後、おにいさんの勧めもあって、2人は別の神社へとデートをしに行きます。

一度別れ支度をして再度待ち合わせる2人。

浴衣に身を包み待ち合わせ場所にやって着た茜。その姿にドキドキする小太郎。このとき小太郎の心拍数はおそらく通常の倍ほどの数値だったことでしょう。はじめての彼女のはじめての浴衣姿。ドキドキしない方がおかしい。

恥ずかしそうにしながら、

「どうかな?」

と、小太郎に問いかける茜。

小太郎も照れながら

「いいと思う。」

と、答える。

あぁ悶絶してしまいそう。少なくとも日曜の昼間からアルコールを摂取しながらこうしてアニメを見ているぼくなんかとは、2人は文字通り別次元の人ですね。

2人並んで歩いてデートを楽しむ2人。食べ歩きをして店を回ってデートを楽しむ2人。何気ない会話から小太郎の誕生日が3日前に過ぎていたことを知る茜。家に連絡してくると言ってその場を去っていった茜は小太郎の誕生日プレゼントを探して、1人で祭りの中を歩きます。

小太郎の元へ帰って来た茜。手にする竹かごの中には小太郎へのプレゼントが…。2人きりで名物の風鈴の音を聞く小太郎と茜。

風鈴に願い事を書く2人。

茜は小太郎にプレゼントを渡します。そして、は04じめて名前で(互いに“ちゃん” “くん”付ではあるけれど)呼び合う小太郎と茜。おいおい可愛すぎるだろ。そして、はじめて唇を交わす小太郎と茜。バックで流れるwhite berryの夏祭りのカヴァー。おいおい、この場面でこの曲流すの反則過ぎるだろう。遠い夏に置いてきた大切な何かを思い出しそうだわ。

2人にとってはじめての夏休みが終わって迎えた新学期。

相変わらず友達の質問責めにあう茜。
茜からのプレゼントを手に取って嬉しそうに微笑む小太郎。

あの夏の夜、2人が風鈴に書いた願いごとは、

「ずっと一緒にいられますように」

2人の気持ちは、たしかに通じ合っていたのです。

第9話『風立ちぬ』

中3の秋は進路の季節。のんびり構えていた小太郎もいよいよ、茜との会話にその話題が出始める。そんな中、茜は中学最後の大会へ。こっそり観に来た小太郎の前でのラストランで自己ベストを更新、有終の美を飾るが――。

公式HP引用

中学3年生の夏休み明け。受験、進路。
大抵の人は小学校卒業後は地元の中学に通うことになるので、中学3年生ではじめての人生の岐路に立ち、その後の人生を選択することになります。自分の人生を自分で決めるはじめての機会。

進路の悩みは小太郎と茜も例外ではありません。一緒の高校にいけたら…。そんなことをお互いに望みます。それにしても2人きりでいることにもだいぶ慣れた雰囲気になってきましたね、小太郎と茜。

夜、茜の父親から家族に重大発表が…。
それは、次の人事で異動になる可能性が高く、それに伴い住まいを変えるということだった…。
引っ越し。小太郎と違う高校になったとしても、家が近いから大丈夫。そう思っていた茜には大きな報せでした。

小太郎もまた進路に頭を悩ませます。高校のこと、小説のこと。そしてさらに母親からの圧力。小太郎ママがいい感じに鬱陶しくて最高です。

お互いに悩みを抱えながらも、LINEではラブラブっぷりを見せつけてきやがります。いいぞもっとやれ。

茜の引退試合に行ってもいいかを尋ねる小太郎。しかし、恥ずかしいからダメだと断られてしまいます。遠くから応援することを約束する小太郎。

試合当日、小太郎は茜には内緒でこっそりと試合見学に訪れます。

小太郎の思いが通じたのか、茜の3年間の努力が詰まったラストラン、茜は見事自己ベストを更新します。そんな彼女の勇姿を見届けた小太郎は、そっと会場を後にします。小太郎、男前だぜ。

最後の試合、3年間、共に頑張った仲間と一緒に食べる最後のお弁当。まだ忘れられない好きの思い。
いろんな甘酸っぱい思いを乗せて陸上部一行を乗せた電車は夕焼けの中、川越への帰り道を走ります。

夜、試合を見に行っていたことをLINEで告げる小太郎。当然、茜は驚きます。小太郎からの思いがけない告白に茜も勇気を出して伝えます。

『引っ越すかもしれない 千葉のほうに』

第10話『斜陽』

「引っ越すかもしれない」茜は引越し先の高校の推薦入試を受けることになり、小太郎もその高校を受けると言い出す。動揺の中迎えた川越祭り、陸上部のメンバーと遊びに来た茜は、山車で舞う小太郎の姿に見惚れるが…。

公式HP引用

お囃子の稽古中も茜のことが頭から離れない小太郎。本当に引っ越してしまうのか、離れ離れになってしまうのか。さまざまな思いが頭の中を駆け巡ります。

小太郎が通う塾へとやってきた茜。受験勉強のため、茜は小太郎と同じ塾に通い始めます。

塾の帰り道、千葉の高校の推薦を受けるとこになったとを直接伝える茜。2人の距離が遠くなることを謝ります。しかし、小太郎は、「遠くなっても平気」だと返します。いやぁ、男らしくなったな、小太郎。おじさん嬉しい。

2人は夜道を並んで歩きます。

その週の土日、いよいよ迎えた川越まつり。
お面を被り素顔は見えない小太郎。果たしてその心情は…。

神輿の上で舞う小太郎はまるで別世界の人のように、茜の目には映りました。

無事に出番を終えた小太郎は、人混みの中、比良と2人きりでいる茜を見つけてしまいます。(色々と理由があって)しかも、比良が茜に告白中というこれ以上ないバッドタイミングです。

「なんで、安曇なんだ?俺の方がずっと好きだった。」と告白する比良。これは、ダサいですね正直。じゃあさっさと告白しとけよって話だし、なにより茜と小太郎の中を知っていながら想いを伝えるなんて男じゃねぇ。と思ってしまいました。

無事に落ち合えた小太郎と茜ですが、比良と2人でいたことにヤキモチを妬いてしまう小太郎。まぁそりゃそうですよね、妬きますよそりゃ。

心のモヤモヤが収まらないまま、茜を残して祭りの本部に戻る小太郎。祭りの音はやけに大きく、自分の心の狭さに自己嫌悪しつつ、小太郎は戻ります。

置いていかれ頬を涙で濡らしながら、茜は1人夜道を帰ります。

夜が明けても、次の日になっても、仲直りができない2人。いつもは簡単に送れるLINEを送ることができない小太郎。

学校が終わって塾がはじまって、本棚で“ある本”を目にする茜。目にしたものは、光明高校の問題集。ここから片道2時間以上かかる光明高校を受ける生徒なんて、引っ越す自分以外には、あの人だけ…。茜は塾を飛び出して、あの人を追いかけます。

追いついた背中を追い越して、あの人の正面へと立つ茜。目の前にいるあの人は、もちろん小太郎。

「光明高校を受ける」という小太郎。「ずっと一緒にいたいから。本気だから。」と。

それを聞いて堪らず抱きつく茜。

そして流れ出すEvery Little Thingのfragileのカバー。だから反則だっての。

2人は祭りの日のことを謝り合いお互いの気持ちを確かめ合い、

そしてはじめてのキスをします。

第11話『学問のすすめ』

茜と同じ高校に行くために勉強を始めた小太郎。だが三者面談の席上、志望校としてその校名を出し、母親と衝突してしまう。気まずい家の中で母親と話すことなく勉強に没頭する小太郎。一方、茜は推薦入試に合格する。

公式HP引用

光明高校を目指すため、ついに受験勉強に本腰を入れ始めた小太郎。そんな中迎えた三者面談…。

小太郎のお母さん、ほんとヒステリックでいい感じに鬱陶しいですね!あと先生も「光明高校って水野さんと同じ学校?」って、そんなことポロっと言ってしまうのはどうなのかと…。そして極め付けはやっぱり小太郎ママ。好きな子と同じ高校を目指すのが恥ずかしいことって。まぁこんなにも小太郎に感情移入してしまうのも、この作品が素晴らしいからだし、11話まで積み上げてきたものがあるからこそ。しかしそれにしても小太郎ママしんどい。と、思ってたんですけどね…。

1日の受験勉強が終わり夜更かしをする茜。ひそかに小太郎のためにマフラーを編んでいたところを姉にからかわれます。お姉ちゃん、男はいつの時代も手編みマフラー、嬉しいもんです。

卒業後のことを聞かれる茜。小太郎も光明高校を目指していることを伝えますが…

「一生付き合うわけでもないのに、別れたらどうすんの?責任とれんの?」

そう言われてしまう茜は、

「別れないもん」

と、だけ言ってマフラーを編み始めます。
たしかに学生時代の恋愛なんて淡く儚いもので、一生一緒なんて夢物語です。
けど、2人には今なんですよね。今が全て。2人が世界の真ん中で。君だけがぼくのもんで。他にはなんもなくて。それが十代の恋。青春。

塾から帰ってすぐに受験勉強をはじめる小太郎。用意した晩御飯を食べない小太郎に夜食のおにぎりを作る小太郎ママ。
なんだかこのシーンすごく好きです。

翌日。小太郎が登校するや否や、何やらザワつく教室。どうやら、小太郎と茜が同じ高校を受験することがクラス全体に知れ渡ってしまったよう。
それにしてもこんなにザワつくものなのか?同じ高校を目指すカップルなんて、ぼくの中学ではいっぱいいたけどなー。

返ってきた模試の結果も芳しくなく落胆する小太郎。でもそんなときでも、恋人たちの年に一回のビッグイベント クリスマスはやってきます。

そんなわけで翌日のクリスマス。久しぶりに2人きりで会う小太郎と茜はプレゼントを交換し合います。小太郎はハンカチを、茜は手作りのマフラーを。頬を赤く染めて喜びあう2人。を見てひたすらニヤける25歳の自分。

年が明けて見事、受験に合格した茜。

小太郎も最後のラストスパートをかけて徹夜で受験勉強に励みます。母親の本当の気持ちを知った小太郎。結局、一番の理解者は親で、最後まで自分の味方でいてくれるのも親。それを噛みしめるように母が握ったおにぎりを食べる小太郎。

母親の弁当を持って小太郎は受験へと向かいます。

私は、信頼に報いなければならぬ。いまはただその一事だ。

太宰治

最終回『それから』

茜の引越しが近づく。進路は決まったものの、遠距離恋愛の不安が二人に圧し掛かる。茜は引越し荷物に涙を刻み、小太郎は想いを文章に綴る。卒業式翌日、引越し前の最後のデート。同じはずの二人の想いはすれ違い――。

公式HP引用

ついに、ついに迎えてしまいました、最終回。

小太郎の机の上に広げられた1枚の紙。それは志望校、光明高校から不合格を知らされるものでした。

恥の多い生涯を送ってきました。

おいおい少年。志望校に落ちたからってなんだ。君がそんなこと言ったら、おじさんなんか恥のミルフィーユだよ。

冬の夕暮れ、2人でベンチに座る小太郎と茜。

「ごめん。合格できなくて」

そう謝る小太郎。

小太郎の頑張りを知っていた茜はもちろん、小太郎を責めるようなことは言いません。頑張ってくれていた、それだけで十分。

だから、

「ありがとう」

そう、小太郎に言った茜の表情はやっぱりどこか寂しそうで、併願で地元の高校を受けるという小太郎にも悔しさや寂しさが滲み出していて、切ないっす。

いつもの古書店、いつものお兄さん。

“小説家に無駄なことはない。全ての経験は作品に生きる。”

小太郎へのアドバイスと励ましと労いの言葉が合わさった、とてもいいシーンです。

無事、併願校に合格した小太郎はすぐさま茜に報告します。ところで合格発表って、現在でも合格者の受験番号が印字された大きな紙が張り出されるシステムなんですかね?

と、そこへ現れる千夏。どうやら同じ高校に通うことになるらしい2人は並んで歩いて帰ります。茜とのこれからを尋ねて、自分の想いをぶつける千夏。しかしその想いは小太郎には届きません。

千夏、良い子なんだけどなぁ…。自己中心的で盲目的、思春期そのもののようなキャラクターでしたね。いや、良い子なんですけどね。

迎えた卒業式。終わりの日。特別なものです。

親友ロマンからの助言を受けて、小太郎は新作の小説を或るサイトへと投稿します。

茜の引越し前日。これからのことを語り合う2人。片道2時間。バイトをして電車代を稼いで始発で行く。そう話す小太郎。今までと何も変わらない。そう言う小太郎。

千夏に告白されたことを尋ねる茜。なんで言ってくれなかったの?そう言いながら涙を流す茜。不安、小太郎への負担、色々な感情が堰を切ったように溢れ出す茜。何かを確かめるように泣きながら小太郎にキスをします。

引越し当日。この部屋の窓から見る最後の景色。
茜の引越しに駆けつける千夏たち。千夏は茜に或るサイトを見せます。或るサイトに投稿された或る小説を。

作者は、

安曇治

小説の一文には、

「彼女は陸上部で、100メートルの選手だった。」

そう、小太郎が投稿した小説です。もちろんすぐに自分たちのことだと気づく茜。

そして茜は…

お囃子の稽古後、小説のコメント欄に目を通す小太郎。

そこには、

「この先はどうなるんですか?」

投稿者

の文字が。

それを見て茜の家へと走り出す小太郎。

千夏からのLINEで、茜がすでに電車に乗ったことを知る小太郎。再び走り出します。

手に握ったスマートフォン。目に入るLINEのアプリ。

「ダメだ」

そう言って小太郎は走り続けます。そう今は、今だけは、電話やメールやLINEじゃダメなとき。

電車の中で、小太郎が書いた小説、その終章を読む茜。

「どんなに遠く離れたとしても、僕の気持ちは変わらないって伝えたい。」

桜舞い散る中、文化系男子小太郎は息を切らし汗を流し全力で走ります。想いを叫ぶ小太郎。

「ずっと、大好きだ。」

初めての恋だから、まだ何も知らなかった。手の繋ぎ方、キスの仕方。

いつもいつもどうしていいか分からなくて、だけど、あのとき勇気を出して伝えてくれたから、ずっと一緒に歩いていけるって信じられた。

好きな人が自分を好きになってくれるなんて、

奇跡だと思った。

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あとがき

素晴らしい作品でした。本当に。
製作者のすべての皆さま、ありがとうございました。

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