ミュージカル『アメリ』が素晴らしくて…

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数年ぶりにミュージカルを見に行きました。


ミュージカル『アメリ』

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想像力は豊かだが、周囲とのコミュニケーションが苦手な少女・アメリは “妄想の世界”が一番の遊び場だった。22歳になり、モンマルトルのカフェで働いている今でも、周りの人々を観察しては日々想像力を膨らませて楽しんでいたが、ある出来事をきっかけに、他人を幸せにすることに喜びを見出し始める。

彼女なりの方法で他人を幸せにしていくアメリだったが、自分の幸せにはまったくの無頓着だった。
ところが、スピード写真のボックスに残された他人の証明写真を収集している不思議な青年ニノに出会ったアメリは、たちまち恋に落ちてしまう!しかし、自分の気持ちを素直にうち明けることが出来ず――

ミュージカル『アメリ』

日本初公演となる『アメリ』。

原作は大ヒットフランス映画の『アメリ』。


まゆゆすげぇ

日本版ミュージカル『アメリ』の主演を務めるのは昨年末でAKB48を卒業した渡辺麻友。

アイドルにはさっぱり疎い僕ですが、まゆゆのことは(あまり知らないながらも)好きでした。

いや好きとは少し違うかな、ただただ脱帽するというか、もう本当にすごい方だなと。

アイドルそのものが多文化、多ジャンル化されることが求められているこの時代の真っただ中で、“王道のアイドル”を貫くことってきっと並大抵のことではないし、凡人では到底想像も及ばないほどの苦労がたくさんあったことだと思います。そのぐらいはアイドルに全く詳しくない僕でも容易に想像がつきます。

誰が見ても“王道”。茨の道の中でたった一人、最後まで王道を貫き通した渡辺麻友って純粋にすげぇなって、そう思います。

で、今回のミュージカル。渡辺麻友その人をはじめて目にしたわけですが、

圧倒的な華やかさ。

これが元トップアイドルか、と。
彼女がステージに立っているだけで場が、会場全体がとたんに輝きだすんです、楽し気に。彼女がいるのといないのでは、控えめに言っても2Kと4Kほどの彩度差がありましたねマジで。

僕はミュージカルの演技に関しては語れるほどの引き出しは正直ありませんが、渡辺麻友は一人の表現者として魅力的な女性だと思いました。


ミュージカルっていいな

出演者の池田有希子さんが最後のカーテンコールで仰っていた、

「この幕が下がれば、私たちが演じたキャラクターは、愛したキャラクターは、まるで煙のように姿を消します。今この瞬間はたしかにここに存在しているのに、次の瞬間には、もうどこにもいません。

でもだからこそ、演者と観客は今、ここで、この場所で、同じ時間を共有して一つの出来事の終わりをともに見届ける、共犯者のようなものなのです。」

と、そういったことを仰っていました。

大千秋楽だから、たまたまこういったことを仰ったのかもしれません。

僕はこのお言葉に、ミュージカルの魅力が全て集約されているような気がしました。

演劇というものは「葬祭」に近い行為ではないか、

「自己」と「他者」。

「ここ」と「どこか」。

「日常」と「非日常」。

あるとされる境界線(ボーダー)を越える/ハッキリと意識する、あるいはうやむやにする、という遊戯。

これは僕が好きな音楽家の方が仰っていたことです。

正直、6月9日までの僕は、この言葉の意味することが理解できませんでした。

でも昨日、6月10日の僕は、この言葉の意味が少し、少しだけ分かったような気がしました。

出演者や演出家、音楽監督、大勢のプロが何ヶ月も、或いは何年も前から、心血注いで作り上げた一つの作品、舞台。

気の遠くなるような長い長い制作期間を経て、観客の目に晒されるのはきっと本当に一瞬のことで、

それってまるで、打ち上げ花火のようですよね。