【ネタバレ&感想】漫画『ハピネス』6巻 押見修造節全開 鮮血のダークヒーロー奇譚

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半年間、待ち続けたハピネスの新刊がついに我が手に…!

発売日に購入したのですが、感想記事が遅くなってしまいました。申し訳ありません。

“ハピネス 感想”や、“ハピネス 新刊”などなどの検索ワードで当ブログに来てくださる方が、実はとても多いです。とても嬉しいことです。
ぼくも新しい漫画を購入するときに、まず感想記事を拝見することがよくありますので、お気持ち分かります。

皆様の期待というか、求めてくださっている感想記事を書けるよう精進しますので、今後ともどうかよろしくお願いします。

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漫画『ハピネス』6巻あらすじ

桜根の裏切り、岡崎の失踪…。あの混沌の日々から10年の月日が経った。傷を覆い、過去を隠し、ひっそりと毎日を過ごす五所だったが、同僚の須藤によって少しずつ普通の日常を取り戻していく。しかし、かつての悪夢が、再び五所の日常を侵しはじめ──!?

Amazon引用

『ハピネス』6巻 ネタバレと感想と

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第6巻の表紙は、儚く美しい女性の横顔が描かれています。その目からは涙、そして首元には痛々しい傷跡…。10年後の五所さん。
この作品を知らなくても思わず手を取ってしまいそうになるであろう、人を惹きつける1枚絵。

何度でも言いますが、押見修造作品は“表紙が良い”んです。

最初に、この第6巻では前巻ほど物語が大きく動く、ということはありません。というか、ほとんど話は動きません。次にやってくるであろう大きな展開への“タメ”巻です。

内容としては、五所さんの仮初めの日常が淡々と描かれています。なので、誠やノラも登場しません。
ただ、押見修造は“なんでもない日常”を、描くことに長けている漫画家なので、読んでいて退屈といったことは一切ありませんので、どうかご安心を。

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派遣社員として事務の仕事を日々淡々とこなす五所さん。季節は春なのに、その首元には厚手のマフラーが…。

10年前のあの出来事を隠して、“ただ”生きる五所さん。

ある日、会社の同僚“須藤”に、花見に誘われます。気が乗らないながらもも30分だけならと誘いを受ける五所さん。

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嫌々ながら須藤と花見酒をしていた五所さんですが、須藤の人柄、人としての弱さを知るうちに徐々に心の壁が溶け出します。

そして…

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そう。10年前の五所さんの言葉遣い。本人も無自覚のうちに本当に自分に戻りつつある五所さん。このシーン、この一コマ大好きです。

しかし、ここで落としてくるのが押見修造という漫画家。このまま良いようにいくはずがありません。

駅の売店で、偶然なんとなく目にした週刊誌。

そこには、

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立つことすらできなくなり、その場にへたれこんでしまう五所さん。
10年間、必死に覆っていた傷、隠していた過去が五所さんを襲います。

同僚の須藤は、会社を欠席していた五所さんを心配して自宅へ訪問します。

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1人で外に出ることが出来なくなってしまった五所さんの為に、須藤は毎朝毎朝、五所さんの元に訪れます。

そんな生活が3カ月以上も続いたころ、五所さんは「もう大丈夫。」そう言ってそっと須藤から手を放します。

須藤は、五所さんにあるお願いをします。須藤のお願いとは2人で遊ぶこと。

次の日須藤のお願い通り、2人は一緒にお出かけをします。

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待ち合わせ場所にやってきた五所さんの首元にもつマフラーはありません。本当になんでもない日常。買い物をしてカフェでランチをして…、どこにでもある男女の幸せな休日。

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五所さんは心からの笑顔を見せます。

本当に楽しかった1日の終わり、五所さんは須藤と一緒にある場所へと向かいます。

高校。10年前に通っていた五所さんの母校。
おそらく五所さんは、あの日と決別する為にここへやってきました。

そして、あの家があった場所にも。五所さんはそこで手を合わせます。

と、そのとき、五所さんに話しかける1人の女性が。その女性は誠の母親でした。

家へと案内される五所さんと須藤。あの日から何も変わらない誠の部屋。

「自分だけが普通に生活してごめんなさい」と謝る五所さん。この10年、この自責の念を彼女はずっとずっと抱え込んでいたのでしょう。

次の日、五所さんは会社に来ませんでした。

須藤には風邪だと嘘をつき、母親には旅行に行くと、嘘をついていた五所はん。

五所さんの自宅を訪ねた須藤。五所さんの部屋には“あの”週刊誌が。須藤は、母親から“10年前の全て”を聞きます。

五所さんの行き先は東北 宮城県のある山奥の村。

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彼女を追いかけるためにレンタカーを借りに走る須藤。

繋がった電話で五所さんへの想いを伝えますが、「ありがとう」の言葉とともに電話は切られてしまいます。

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そして山奥の暗闇の中で1人、何かを決意した表情の五所さん。

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あとがき

果たして五所さんの運命は…!須藤は間に合うのか…!間に合ってくれ!!

物語の動きはありませんでしたが、五所さんの心の傷や消えることのない自責の念、それでも懸命に今を生きようとする彼女の姿が、1冊にわたって丁寧に描かれていることに、五所さんファンとしては心に喜悦を禁じ得ません。

押見先生ありがとうございます。

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